サーチエンジンのサジェスト機能

韓国の中央日報(日本語版)に次のような記事がありました。

 

「<平昌五輪>外国人ボランティアメンバーの英文資料にミス…『平昌』が『平壌』に」(2018年02月02日)

 

平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック組織委員会が外国人ボランティアメンバーの運転教育用に準備した英文資料で、「平昌」が「平壌ピョンヤン)」と誤って記載されていたことが確認された。

資料には「江陵(カンヌン)あるいは平昌(Gangneung or Pyeongchang)」となるところが「江陵あるいは平壌(Gangneung or Pyeongyang)」と誤って記載されている。

この資料を作成したボランティアメンバーは「英文アルファベット『P』を入力すると自動的に候補が出てくる単語を誤ってそのまま入力した」とし「マニュアルはボランティアメンバーの中で運転教育をする人々だけが受け取った。自分で確認できなかった」と説明したと、同メディアは伝えた。(記事は一部省略しました。)

 

http://japanese.joins.com/article/180/238180.html

 

記事のとおりなら、ボランティアメンバーは打ち込みだけでゲラ段階での見直しの機会が与えられてなかったみたいですね。入力した人の非であるかのような記事のあり方を見ると、そもそも校正という段階というか概念がなかったのかもしれません。

 

記事には「英文アルファベット『P』を入力すると自動的に候補が出てくる単語を誤ってそのまま入力した」とあります。

 

冬季オリンピック直前の韓国で、サーチエンジンのサジェスト機能が「Pyeongchang」を無視して「Pyeongyang」だけを候補にあげたとしたなら、オリンピックの立場がないような気がして少し寂しい気持ちになります。

 

このサジェスト機能、自分の検索履歴とその関連項目だけでサジェストすればいいのにと思うのですが、グーグルのオートコンプリートに関する説明で検索候補生成の仕組みを見ると、3番目に次のような記述があります。

 

他のユーザーが検索しているキーワード(「人気の話題」 急上昇 を含む)。「人気の話題」はご利用の地域で人気を集めているトピックであり、1 日を通して変化します。「人気の話題」とユーザーの検索履歴は関連していません。

 

世間の評判や、人々の動向を知るには良いのかもしれません。

 

ここからは個人的な話になります。

 

10年くらい前のことだと思うのですが、パソコンで文章を書いていて「越すからである」と打ち込もうとしたときに、サジェスト機能が示した最初の候補が「コ・スKARAである」だったことがありました(そのときは「越すからである」は2番目の候補だったと思います)。そのとき、間違って「コ・スKARAである」選んでしまったせいか、その後、文章を打っていると「コ・ス」や「KARA」がしょちゅう出てくるようになりました。当時はサジェスト機能を通して韓流の盛り上がりを感じていたような気がします。